第28回日本障害者歯科学会総会・学術大会@福岡

予想通り、聴講した講演の多くが
「今まで耳にしてはいたものの、実のところ、よく知らなかった」
という類いのものでした。
中でも「うつ病」に関する特別講演は、個人的に興味深いものでした。


わが国における自殺者の数は、平成10年に急増して以来、年間3万人を裕に超える水準を維持しています。自殺者の多くが、うつ病にかかっているという報告もあり、うつ病の持つ重要性は、近年特にクローズアップされています。
疾患の重要度をランクづけすると、10年後の2020年には、うつ病は第1位の虚血性心疾患に次ぐ疾患になるだろうと予想されています。

特に問題となるのは「DSM」といわれる「大うつ病」です。
DSMには「抑うつ気分」「興味や喜びの喪失」「後悔の念が強い」などの基本症状に加えて、「身体化障害(略して身体化とも言う)」が出ることが特徴とのことでした。
歯科業界でも今まで、原因不明の痛みなどを「不定愁訴」で片付けられていたものが、実はうつ病の身体化障害であったという事例は非常に多いだろうということでした。
身体疾患を抱える患者さんは、うつ病の併存率が高いことが明らかになっています。
「身体症状のウラに精神疾患あり」ということは、精神病態医学分野では基本認識とのことでした。



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